[高校年間留学]何年生から行く?留学する時期選び・帰国後の進級の注意点を詳しく解説!
高校生の1年間留学。留学期間が1年間と長期になるので、高校何年生で出発するのがベストなのか悩みますよね。また、帰国後の日本の学校での進級についても気になるところです。
ここでは高校生の1年間留学について、留学する時期選びのポイントや帰国後の進級の注意点などを詳しく解説します!
また高校1・2・3年で出発した場合の年間留学スケジュール例も紹介しているので、留学計画の参考にしてくださいね。
いつ留学する?高校留学の時期選びのポイント3つ
高校留学に出発する時期・タイミングを考えるとき、考慮しなければならないポイントが3つあります。
❶ 留学する国の学期制(スクールイヤー)
❷ 留学する国の学年制
❸ 帰国後の進級
1つずつ詳しく見ていきましょう。
ポイント❶ 留学する国の学期制
日本の学校は4月始まりの3学期制をとっているところがほとんどですが、これは国によってさまざまで、州や学校によって独自の学期制をとっているところもあります(下記参照)。
主な留学国の学期制(スクールイヤー)は大きく分けて2パターンで、北半球の国(アメリカ・カナダ・イギリスなど)は9月始まり、南半球の国(オーストラリア・ニュージーランド)は1月始まりになっています。
1年間の高校留学の場合、基本的には現地の学校の学期制(新学期のスタート/9月または1月)に合わせて留学を計画することになります。日本のほとんどの学校は4月始まりなので、この時期のズレがまずチェックすべきポイントになります。
▼アメリカ
アメリカの新学期は9月始まり。学期制は州や学校によって異なるが、セメスター制と呼ばれる2学期制を取っているところが多い。
▼カナダ
カナダの高校も9月始まりのところがほとんどで、アメリカと同じくセメスター制(2学期制)を取っている。
▼イギリス
イギリスも夏始まりで、学期制は日本と同じ3学期制を取り入れている学校が多い。
▼オーストラリア・ニュージーランド
南半球の国は冬始まりの学校がほとんど。クォーター制と呼ばれる4学期制を取っている学校が多い(タスマニア州は3学期制)。
*留学プランを自由にアレンジできる私費留学であれば、日本の学期制に合わせて4月から1年間留学を計画(下例参照)することも可能です。希望する場合は、仲介をお願いする留学団体や留学エージェントに相談してみましょう。
例:9月始まりのカナダに4月から1年間留学
4月〜6月
→語学学校などの入学準備コースを受講(3ヶ月)
7月〜8月
→現地校のサマーキャンプに参加(7週間)
9月〜翌1月
→現地の高校に入学・Fall semester終了後帰国
ポイント❷ 留学する国の学年制
日本の学校の学年制は、一部の一貫校を除き[小学校6年・中学校3年・高校3年]を基本としていますが、これも国によってさまざまで、州や学校によって独自の学年制を設けているところもあります(下記参照)。
留学した先でどの学年に入るかは国や受け入れ校によって異なりますが、留学する本人の語学力や学力を考慮して、あえて1つ下の学年に入るという選択肢もあります。
どの学年に入るかは現地での学校生活はもちろん、帰国後の進級にも関わるので、留学団体や留学エージェントとしっかり相談して決めましょう。
※日本でいう「学年」のことをアメリカ・カナダなどでは「Grade」、オーストラリア・ニュージーランド・イギリスなどでは「Year」と表します。下図のGrade/Year下の( )は、日本のどの学年にあたるかを示しています。
▼アメリカ
▼カナダ
▼オーストラリア
▼ニュージーランド
▼イギリス
ポイント❸ 帰国後の進級
留学から帰ってきた後は、基本的に日本の高校に進級・復学することになりますが(卒業留学を除く)、どの学年に進級・復学するかは留学する前に予め考えておく必要があります。
◆留学の取り扱いには2タイプある
日本の高校における留学の取り扱いには、「留学扱い」と「休学扱い」の2タイプがあります。
- 留学扱い
留学中の履修を1学年の単位と認定し、帰国後は遅れずにもとの学年に進級(または卒業)する - 休学扱い
留学期間を休学とし、帰国後は出発時の学年(1年下)に復学する
「留学扱い」か「休学扱い」のどちらにするかは、留学する本人が決められるものではありません。
文部科学省では「校長は、留学することを許可された生徒について、外国の高等学校における履修を高等学校における履修とみなし、36単位を超えない範囲で単位の修得を認定することができる(学校教育法施行規則第93条第2項)」と定めています。
このように日本の学校教育法では、留学の取り扱いについての最終的な判断は学校長に委ねられています。つまり「留学扱い」か「休学扱い」のどちらにするかは、日本での在籍校の学校長の裁量で決まるということです。
留学に対する考え方や方針は学校によってさまざまなので、留学を計画する時はまず復学について学校の先生や担当者としっかり相談するようにしてくださいね。
[参考]高校生の交換留学実施団体「一般財団法人AFS日本協会」が行なった「帰国生アンケート」結果
▼留学扱い・休学扱いのどちらで留学した?
AFS日本協会を通して1年間の交換留学をした高校生のアンケート結果では、留学扱い(帰国後は遅れずにそのまま進級または卒業)と休学扱い(帰国後は1つ下の学年に復学)は半々くらいの結果になっています。
※データ引用元:一般財団法人AFS日本協会 「進路についての帰国生アンケート」(2014〜2016年出発・1年間の交換留学に行った高校生対象・有効回答数386人)
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高校生の1年間留学 留学国別スケジュール例
年間留学を計画する上で重要な3つのポイント(学期制・学年制・帰国後の進級)をふまえたところで、高校生の1年間留学のスケジュール例を留学国別に見てみましょう。こちらはすべて留学国のスクールイヤーに合わせて留学を計画したものになります。
▼9月始まりの国に年間留学した場合(アメリカ・カナダなど)
▼1月始まりの国に年間留学した場合(オーストラリア・ニュージーランドなど)
※日本の高校1年生は、オーストラリアではYear10、ニュージーランドではYear11にあたります。
注意点
- 現地の学校でどの学年(Grade/Year)に入るかは、留学する人の語学力や学力、意向などによって変わります。
- 現地の学校に入る前に、現地または国内で事前英語研修やオリエンテーションを受ける場合もあります。
- 高校3年から留学した場合、帰国後は同級生はすでに高校を卒業しているので、1つ下の学年(高校3年)に復学するか、自分自身で大学進学・就職などに備えることになります。
[参考]高校生の交換留学実施団体「一般財団法人AFS日本協会」が行なった「帰国生アンケート」結果
▼何年生で留学した?
高校在学中に1年間留学した人の約半数(47%)が高校2年生のタイミングで留学に出発。また、高校1年生で留学した人のうち約半数は中高一貫校の生徒で、残り半数は留学が内定した後に高校受験を経て留学に出発しています。
※データ引用元:一般財団法人AFS日本協会 「進路についての帰国生アンケート」(2014〜2016年出発・1年間の交換留学に行った高校生対象・有効回答数386人)
帰国後の進級・進路も見据えて留学計画を立てよう
留学計画では、留学先でいかに充実した高校生活を送るかを最優先に考えがちですが、帰国後の進路についても事前にしっかり考えなければなりません。
留学を経験すると世界が広がり、希望する進路や将来の夢が変わることもあるでしょう。だからこそ、帰国後の進路の選択肢を狭めないような留学プランを考えたいですよね。
高校生活3年間の中でいつ・どんな留学をするのがベストなのか、最適な留学プランは一人一人違います。留学する人の希望や状況によって選択肢もさまざまです。
迷った時は、留学団体・留学エージェントの説明会やカウンセリングを活用すると良いでしょう。留学に対する希望や今抱いている将来の進路イメージなどをカウンセラーに伝え、自分にとってどんな留学プランが最適なのかをぜひ相談してみてくださいね。
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